リブプロテクターの徹底強化。
週末貧乏レーサーの悪あがき。
リブプロテクター脱いだ瞬間にアルミの粉が落ちてくるの図。
レーシングカート独特の装備品、リブプロテクター。カートの強烈なGからあばら骨を守るアイテムです。
ただ、あばら骨のかわりに衝撃を吸収するということは、それ相応のダメージを喰らっているわけです。
僕のリブプロテクターは10年近く使い続けてる、当時も今も定番のアルミファイバー製のプロテクター。
ただ、これはもうほとんど機能をしていません。
ほとんどクッション付きの布ってだけ。
この状態からガムテープ補修などをしている方もよくサーキットで見かけますが、あばら骨を守る強度を保つというよりはこれ以上のビジュアル面での破損を防ぎたい…というほうが強いでしょう。
僕もそのつもりで貼ってました。
いいかげん新しいプロテクターを買いたいけど、満足するスペック、見た目のものだと軽く2万円を超えるのは当たり前。
うーん。スーツの中に入って見えなくなるし、プロテクターを変えて速くなるかって言われたらそんなに変わらないだろうし…。そんなに値段は出せないし。
いや体が楽になるのは間違い無いですケド。
悶々と悩んでレース後に装備品の整理をしていると、母から、
「カートのシートと一緒の要領で直したら?」
…それがあった!
ということで、カートのシートのFRP修復剤と同じ要領で直してみることにします。
まずは分解してヤスリ掛け。
そして天気がいい休日を待って、エポキシ樹脂とグラスファイバー投入!!
グラスファイバーは3層で、紫外線に2日分程度日光浴させて硬化を待ちます。
で、樹脂面の研磨をしてはみ出したグラスファイバーを切り取って、樹脂塗りの時にクッション部分に滴ってしまった樹脂を、軽く黒のアクリル塗料で隠します。
そして完成!
したものの、見た目があまりにも世紀末すぎるので、上から激安カーボンフィルムを貼り付けます。
あれ?
写真で見るとびっくりするぐらいカッコよくなってしまった…。
見た目の問題でやるならカーボンフィルム貼るだけでも十分生き返るのでは?
いやいや。今回は機能面での修復なので、本当に走ってみないとわかりません。
修理が完了したあとの感想は、見た目はさておきとにかく重たい。
二度と割れないようにしてやる…という怨念を込めてコテコテに樹脂塗ってグラスファイバーを貼ったので当然なんですけど。
でもこの重さはどう影響するのか?
期待を込めながら実走テストです。
まず意外にも、装着したときの見た目は普通です。
やっぱり前述の通り、見た目はカーボンシート貼るだけで十分なような…。
マシンはPRD AVANTI RK125。
コースはモーターランド鈴鹿。中速コースを50LAPほどしました。
結論としては、
最高です。
もともと、プロテクターってこんなにしっかりしてたっけ…?
やはり週末貧乏レーサー。高級品や、新品の使い心地をそんなに覚えていないのです。
そんな鈍った感性で言うのも信ぴょう性に欠けますが、新品並みのプロテクト効果。
素人が適当に樹脂と硬化剤を目分量で測ってやっただけなのに。
ガンガン攻めても全く問題なし。
タイムに影響が〜とか言いましたが、体を労る気持ちを忘れてガンガン攻めれます。
走った後も、破損はなし。
耐久性については不明ですが、これはかなりの効果が期待できます。
また、懸念されていた重量増についてはまったく関係なし。
何よりもプロテクターの硬さが勝ちます。
なかなかサーキットでは見ないプロテクターのFRP補修。
樹脂+グラスファイバー代で1000円弱で大幅な改善が見込めるので、
是非、トライしてみてください!