備忘録④

日々の趣味の備忘録。

カブが生えてきたから育てる話。4話 〜スーパーカブ偏愛録〜

カブはいいぞ。

 

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20数時間かけてレストア完了した1986年式スーパーカブ90

そこまでカブが好きになる熱意の元とは?

今回はカブのレストア日記というよりはカブはいいぞとカブを布教するお話なので、悪しからず。

でもHA02のレビューもチョットあります。

 

 

 

今まで、色々…といっても中型までですが…なバイクに乗ってきましたが、やはりカブが一番楽しくて、気軽なバイクなのです。

 

イジりやすくて、取り回しが楽で、

 

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パワフルなエンジンと、オフロードでの操作はスクーター感覚で超楽チン。

乗って楽しい、弄って楽しい最高のバイクです。

あんまり困難な整備とかは、やっていると嫌になってくるのでこれぐらいのシンプルさでいいのです。

 

 

 

今回のレストアで思ったのは、33年前のカブとはいえ基本構造は近代のカブとほとんど変わらないこと。

 

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以前はAA01リトルカブを所有しており、いろいろなカスタムをしました。

そのどれをとっても、今回のHA02の構造とほとんど変わっておらず、数年前の記憶だけでホイホイと組めてしまいました。

レストア…というよりは、部屋の片付けをしてる時に昔好きだった漫画を見つけてもう一度読み返して「あーこんなんだった!」っていう記憶を掘り返してるような。

 

変わらない基本設計というのは、とにかくシンプルでタフに作ることを考えられており、メンテナンス性も抜群にいい。なにも設計を変える必要がないということです。

 

ネジ一つをとっても、重要な箇所のネジはメッキ処理がしっかりしており、年代物の機械なのに分解も然程苦労はしませんでした。

また、可動部のシャフト部分はグリスで誤魔化すのではなくコーティングされていたり。

とにかく、ホンダが本気で壊れないバイクを作ろうとした努力が嫌なぐらいに伝わってきます。

 

 

 

基本構造は変わらないものの、操作系は少し違います。

最新型…2018年式JA44 スーパーカブ110と比較してみましょう。

 

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まずはHA02から。

 

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カブといえば右手でのウィンカー。

慣れるまで少し時間はかかるもの、慣れればこっちの方が楽です。

これは、蕎麦屋などがオカモチを片手に走っても操作ができるように…という理由で右手ウインカーになってます。

また、80年代のバイクらしくライトのオフ・ポジション・ハイビームのスイッチがあります。

じつは初めてエンジンをかけた時にライトが付かなくって焦ってたらこのスイッチが原因だった。

あと特筆すべきはチョークレバーでしょうか。

カブは2005年ごろからインジェクション化してるので、今ではもう見ませんね。

 

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対してJA44。右手にはセルのスイッチのみ。

もともとがシンプルゆえ、ライトはオンが当然になったりチョークが不要になったりと非常にスイッチ系統はシンプルになっています。

うーん。やはりカブといえば右手ウインカーですよね。

ホーンのスイッチはなぜかべらぼうに大きくなってます。アジアではホーンは鳴らすことが多々あるからなのかな?(ソースは水曜どうでしょうベトナム)

 

ややネガティブ気味な事を書きましたが、良いところもあります。燃料計がメーター内にあることです。

 

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カブに乗る前の儀式といえば、シートを上げて燃料を確認することですよね!燃料ヨシ!

 

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また、もう一つ違うのはキー関係。

新しいカブだとシリンダーは右側、対してHA02やAA01は左側。

そして鍵のデカさが圧倒的に違います。

写真の右はHA02、左はJA44。

ブランクの長さも山の形もまるで違います。

といっても古いカブはキーシリンダーは爪で止まっているだけということが今回わかったので、いざ盗もうと思えば…ゴニョゴニョ。

 

 

 

あとはほとんど同じです。

細かいところを挙げるとキリはありませんが…。

 

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さて。ここで皆さんが一番気になっている(であろう)事を書きましょうか。

それは今回のカブを直すのにどれほどのお金がかかったのか?というお話し。

 

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もらって来たときの見た目たるや、前オーナーさんのMさんには失礼ですが非常に汚いものでした。

 

交換したのは、

・フロントブレーキシュー

・前後タイヤ、チューブ、リムテープ

・シート

・バッテリー

・キャブレターガスケット、フロートOリング

ぐらい。あとはこのカブのためにパーツクリーナー2本と5-56CRCを1本費やしたのと真鍮製ワイヤーブラシとナイロンブラシを買い直したことぐらい。

 

じつはブレーキワイヤーとスロットルワイヤーのアウターケーブルの間に錆が詰まっており非常に動きが悪く、非常に苦労した…とか、異常な量の潤滑剤を使うことが多々ありました。

 

そんなケミカル代分も込みでも、合計で18000円程度でほぼ直りました。

 

ホイールベアリングは生きてたり、チェーンなどの駆動系がまだこまめに注油されてて使う上で問題がなかったことが、意外と安価で済んだ要因として大きいですね。

 

 

 

 

 

晴れて完動状態となった古き良きカブ。

 

正直なところ、HA02をレストアしてからは公道でちょっと乗ってからサーキットを思いっきりシバき倒してみようかな…とか思ってたんですが、いざしっかり直してみると愛着が湧いてしまい、なかなか荒い使い方をする勇気が起きません。

 

今、HA02カブでやりたいことといえば…。

湘南の海岸沿いを走りたいです。

最近いろんなアニメ・漫画で出てくる場所ですが…。

最大の目的は、漫画スーパーカブで出てきた国道134号線

 

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いつかはまた行きたいなぁ。湘南。

 

それまでは、ちゃんとメンテはしたし、タイヤも少し奮発したし、自走で日帰りで行ける範囲でのどこか遠くに行きたいなぁ。

 

 

カブのレストアを通して改めてカブの素晴らしさに気づき、楽しくレストアができました。

いざほとんど完了してみると少し寂しいような…。

もう少しだけ課題はあるので、あとは本当にゆっくりと直していきます。

 

 

カブに走れない道はありません!